【音楽】高校卒業してすぐにヨーロッパに音楽留学するメリットとデメリット【留学】

クラシック音楽を勉強している人にとって海外留学というのは憧れでありステータスのようなもの。

そんな音楽留学を実際に高校を卒業してすぐに敢行してしまった私が、異国の地で感じた日本の音大への進学と比較した上での良し悪しを簡単にご紹介いたします!

 

目次 

 

海外留学して感じたメリット

メリットその一:学費が安い

まず何と言おうがこれは外せないでしょう。

日本の場合、芸大等の公立の学校で年間80万程度、私立音大となると200万以上の学費がかかります。

これがドイツの場合は公立大学は国からの補助金で学費はほぼタダです。ゼメスターチケットという学校がある都市の公共交通機関が無料で使えるカードのようなものももらえます。

イタリアやフランスの場合は音大ではなく音楽院ですが(大卒資格はイタリアの場合は取得可能であることが多く、フランスだと国立高等音楽院などでないと取得できないようです)これらの学費も15万前後と日本と比べてかなり割安になっています。

 

そのことから、お金にあまり余裕がなくて音楽の勉強がしたくてもできないという方は海外に視野を向けるのも良いかもしれません。(事実ワタシがそうでした笑)

メリットその二:世界中から集まった優秀な学生たちと切磋琢磨できる

入学者のほとんどが日本人である日本の音大とは違い基本的に欧州の大きな国の音楽学校には周辺の国からはもちろん世界中からハイレベルな学生が集まります。

理由は良い先生がたくさんおられる事やそもそもの学校のレベルが高い事、演奏会等がたくさん実施される事など数え上げればキリがありません。

日本の高校卒業したてのフレッシュな状態(?)でそのようなインターナショナルな環境で勉強するのは間違い無く己の成長に役立つでしょう。

ワタシもよくスペイン人の〇〇君やスロヴァキア人の〇〇○君としょっちゅうつるんで遊んでいました。

また、高校卒業してすぐ留学すると同級生が同い年であることが多いので打ち解けるのもかなり早くなります。

メリットその三:かなりすごい演奏会やマスタークラスを格安で聞ける、聴講できる

これがワタシにとっての一番のメリットでした。日本で聞いたら10000円以上はするようなオーケストラやオペラのコンサートがタダかかなりの安価で聞けます。

例えばイタリア・ミラノのスカラ座では演奏会やオペラ上演当日の13時ころからガレリア席といういわゆる立ち見席で15ユーロ(2000円くらい)で超一流のスカラ座の演奏会やオペラが聞けます。

また、日本には2〜3年に一度きたらラッキーと言えるような凄まじい大御所が欧州ではかなり頻繁にマスタークラスやソロリサイタルをやっていることも普通にあります。

若いうちに圧倒的な巨匠の演奏や教えに触れるとその直後の伸び率が半端じゃないです。(ワタシにもある演奏会を聞き衝撃を受けた結果、周りにめちゃくちゃビックリされるほど音色が良くなった経験があります。)

音楽留学して感じたデメリット

メリットがあればもちろんデメリットも存在します。これらを踏まえてアナタがどのような進路を取るのか今一度考えてみていただけたら、と思います。

デメリットその一:圧倒的な言葉の壁

これは留学前にちゃんと勉強していたとしても感じることだと思います。(ワタシは勉強サボりがちでしたが…笑)

今まで当たり前のように日本語で生活していたのが急に外国語に変わることの疲労精神的負担は想像を絶するものであると自信を持って言えます。

特にワタシが留学した先は日本人がほとんどおらず誰にも相談をすることもできなかったので、最初の数ヶ月はかなり精神が磨耗していました。

この被害を最小限に抑えるためには予め語学を完璧にしておくのはもちろんのこと、相談できる相手を見つけておくのが良いでしょう。

デメリットその二:そもそも学校に入学するのが難しい

その魅力的な学費や教師陣、環境からどうしても入試の倍率が高くなってしまいます。よって、日本人でも何浪もしてようやく入れた人その途中で年齢制限に引っかかってしまいやむなく帰国した人なども少なくありません。

また、入試の情報もギリギリまで出なかったり少なかったりとかなり複雑であることも多いので事前の情報集収は必要不可欠です。

デメリットその三:日本との食生活や習慣、文化的な違い

これが地味ですが実際に留学した後リバーブローのようにじわじわと効いてきます。

事実、ワタシの知り合いのピアノの先生も別にそこまで日本食好きでなかったのが留学から帰ってきてすぐに日本食を食べまくったそうです。

高校生の頃はこの話を笑話だと思っていましたが実際に留学してみるとかなりきついものでした。

留学して1ヶ月ほどの時に無性に寿司が食べたくなりましたが貧乏学生が外食なんてできるワケがなく、中国人が経営しているアジアンスーパーでお米とお酢ガリを買ってきて酢飯を作り寿司のつもりで食べたこともあります。

その先生の時代とは違い、お米などもアジアンスーパーで買えたり、普通のスーパーで寿司みたいなもの(まあマズイ)が売ってあったりするので幾分かマシだとは思いますが…

(その後日本料理屋でのアルバイトを始め、かなりハッピーな生活を送ることができましたがその話は後日…)

まとめ

今回は高校卒業してすぐにヨーロッパに音楽留学するメリットとデメリットまとめました。

 

留学したい!と思ったとしても自分の師匠との折り合い留学先での先生探しなど他にもいろんな困難があります。

この記事だけをアナタの重大な決断の指標とするのでなく他のいろんな情報を集めアナタの結論を出していただけたらと思います。

もし留学をされるのであれば全力で応援しますし、ヨーロッパでお会いできるのも楽しみです。

かなり難しいトピックですので慎重に考えていただければと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。